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鴻門之会 ⑤

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鴻門之会 ⑤

本文

項王曰、「壮士。能復飲乎。」
樊噲曰、「臣死且不避。卮酒安足辞。夫秦王有虎狼之心。殺人如不能挙、刑人如挙不勝。

天下皆叛之。懐王与諸将訳曰、『先破秦入咸陽者、王之。』
今沛公先破秦入咸陽毫毛不敢有所近。封閉宮室、還軍覇上、以待大王来。
故遣将守関者、備他盗出入与非常也。労苦而功高如此。未有封侯之賞。而聴細説、欲誅有功之人。此亡秦之続耳。窃為大王不取也。」

項王未有以応。曰、「坐。」樊噲従良坐。坐須臾、沛公起如廁、因招樊噲出。



項王が言うことには、「勇ましいなあ。まだ飲むことができるか。」と。
樊噲が言うことには、「私は死ぬことさえ避けません。まして大杯の酒などどうして辞退しましょうか。いや、辞退したりはしません。そもそも項王は虎や狼のように残忍な心をもっている。人を殺すことは数えることができないほどで、人を処刑することは、処刑しつくせないことを恐れるほどであった。天下の人は、皆、秦王にそむいた。懐王が諸将と約束して言うことには、『先に秦を破って寛容に入場した者を王としましょう。』と。
今、沛公は先に秦を破って咸陽に入り、少しも自分の身に近づけようとしなかった。(財宝を奪おうとしなかった。)宮室を閉じて帰って覇上のほとりに軍を位置させ、そして大王が来るのを待っていた。
わざわざ将兵を派遣して関所を守らせたのは他の盗賊の侵入と非常時に備えるためでした。骨折りをして功績が高いことはこのようである。恩賞として諸侯に取り立てることもない。それなのにくだらない話を聞いて功績のある人を殺そうとする。このことは滅びた秦の二の舞になるばかりです。失礼ながら、大王さまには賛同しかねることでございます。」と。

項王はまだ返事をしない。いうことには、「座れ。」と。樊噲は張良にしたがって座った。突然沛公は立ち上がって便所に行って樊噲を招いて出た。
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