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鴻門之会 ②

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鴻門之会 ②

本文

項王即日、因留沛公余飲。
項王・項伯東嚮坐、亜父南嚮坐。
亜父者范増也。
沛公北嚮坐、張良西嚮侍。
范増数々目項王、挙所佩玉玦、以示之者三。
項王黙然不応。范増起出、召項荘謂曰、
「君王為人不忍。若入前為寿。寿畢、請以剣舞、因撃沛公於坐殺之。不者、若属皆且為所虜。」
荘則入為寿。寿畢曰、
「君王与沛公飲。軍中無以為楽請以剣舞。」
項王曰、「諾。」項荘抜剣起舞。項伯亦抜剣起舞、常以身翼蔽沛公。荘不得撃。



項王はその日のうちに沛公を引き留め、共に酒を飲んだ。
項王・項伯は東に向かって座り、亜父は南に向かって座る。
亜父とは范増である。
沛公は北に向かって座り、張良は西に向かって待機する。
范増はしばしば項王に目配せして、腰の飾り玉を項王に何度も見せた。(「沛公を殺せ」の意味。)
項王は黙っていて反応しなかった。范増が立って外に出て項荘を呼び出して言うことには、
「項王さまは残忍なことができない人である。お前は項王さまたちの前に出て杯を献じ、長寿を祝い、それが終わったら項王に頼んで剣を舞って、沛公のことを宴の席で殺してしまいなさい。そうしなければお前の一族は皆、今にも沛公の捕虜となってしまうだろう。」
そこで項荘は宴の席に入って、長寿を祈る挨拶をした。挨拶が終わって項荘が言うことには、「項王さまは沛公殿と宴を開いております。陣中には楽しみがございません。どうか剣をもって舞わせてください。」と。
項王が言うことには「よろしい。」と。項荘は剣を抜いて立って舞う。項伯もまた、剣を抜いて立って、沛公を常に守る様にして舞った。項荘は沛公を殺すことができなかった。


鴻門之会 ③
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